有職お誂え雛人形工房 京人形司 京都桃玄(とうげん)

京都桃玄のこだわり

  千有余年の時を越えて受け継がれた、
  
弥生三日のお祭り。

  王朝の地 京都において、十分な史実考証を踏まえ、
  伝統を重んじて創作される京都桃玄の有職雛人形。

  京都西陣などの伝統・技術を用い、
  時代にあったニーズに応え、
  有職故実を基本にのっとり再現する京製ひな人形は
  「京もの」と呼び慣わせる最高峰です。





 
  





 この写真のお姫様はパンフレットの表紙です。
 
 遠い昔のお人形です。

 当時は何も分らず懸命に人形を作っていましたが弟子入りして何年か経った時に何か違和感を覚えました。
 このお姫様、何か寒そうなのです。
 また、やや猫背でアゴが少し前に出気味ではないか?と。













 そこで私は師匠と話し合い「私の思い感じるお姫様を形に」と、模索しだしました。
 なぜ寒そうなのか?なぜアゴが前に?

 私は先ず胸元の重ねの襟の着せつける間隔を少し広くしてみました。
 次に肩山を少し手前になるように目打ちを当て第一関節を曲げてみました。
 最大の難関はなで肩にすることでした。
 どうすれば私の思うお姫様が出来るのだろうか?
 何体も何体もいちから作ってはゴミ箱行き。
 当然、時間もかかりました。
 材料、生地などももかなり無駄にしました。
 ですが何とか私の思い描いたお姫様が出来ました!
 師匠もよくもまぁこの私に付き合って下さったものだと思います。
 
 いかがでしょう?当時よりなお改良を重ね柔らかな肩のラインとゆったりとした胸元を表現できました。

 この形のお姫様を見た師匠は「よく頑張りましたね。」とお褒めの言葉を頂きました。
 その時の老眼鏡の向こうの優しい瞳を今もはっきりと覚えてます。
 
 
 
 

 私が二代目桃玄になりもう何年になるでしょうか?
 その間にお内裏様も改良を重ねまいりました。
 
 胸を張り背筋を伸ばしてるように見えるよう肩の位置を耳のラインに合せました。
 顎を少し引かせる為に頭を差し込む木胴に開けてる穴を大きめに調節しました。
 それでも何か反った様な殿様になります、、、
 
 何故反ったようなお殿様なのか。
 その答えは足にあったのです。
 木胴に針金を付ける場所が低く足が地面に接しほんのわずかですが後ろに傾いていたのです。
 
 
 

 お人形は目線より高い位置で眺めることもあります。
 下から見ても大丈夫なよう手の高さ、位置は何処が良いのかの模索も致しました。
 ただ単純に手の位置を下げるだけでは袖口は完全に開いてしまいました。
 肩(第一関節)部分の曲げ方から変えていきました。







 
 裾部分も袴が見えないような長さに調節しました。
 何~となくですが袴が見えると寸足らずのように感じたからです。
 また、余裕を持たせ裾部分を長めに設定した寸法も試みましたがぁ、、、
 何やら着せつけが甘く締まりが無いような印象を与えるのではないのかと感じました。
 で、今の裾の長さが良いのではないかと寸法の改良を致しました。
 
 
 この裾部分の長い短いの寸法も裾の長さを伸ばす縮めるだけでは駄目なのです。
 上半身とのバランスを見ながら寸法を出すのです。
 
 


 お姫様も下から見てみます。
 特にお姫様は扇を持つます。
 「お顔が可愛い、綺麗だから選びました」といゆうお客様が多いのです。
 その為に私は可能な限り手の位置は下げています。
 
 
 「いいえ、扇は顔を隠すための物。顔は隠したい。」と、そういゆう方はお申し出くださいませ。
 修正させて頂きます。
  

 

 ご来店頂いたお客様に桃玄の人形の特徴、オプション等の説明、価格面の可能な限りの
 ご提案はさせて頂きますが、迷われ答えが出せない方も多々居られます。
 当然のことです。とても高価な買い物ですから。
 そんな時、私は必ずこう言います。「他に沢山、お人形を見に行って下さい。そして沢山、説
 明を聞いてきてください」と。
 私はお客様に絶対に気に入ったお買い物をしていただきたい
 のです。
 もし気に入らず購入され後から ”こんな事やったら、あの時にブーツを買
 っておいたらよかった!”とか。
 もしくは ”もっと安い人形を買って家族旅行に行ってたらよかった!”と、後悔してほしく無
 いのです。 
 皆様にも経験があるとは思いますが本当に気にいった物は大切にしますし扱いにも気を配
 るでしょう。
 そうすれば自然と長持ちします。
 お雛様も同様で毎年飾ってお祝いしてもらえるとおもいます。
 人は過去の経験で料理の味付けや遊びから勉強等の色々な事が習慣になります。
 節句のお祭りも同じだと思います。
 子供の頃に御雛祭を経験され楽しい思い出の有る方はお祭りが当然とお祝いして頂けると
 お聞きします。
 日本古来の文化が継承されるのです。
 その継承が大切なのです。
 正直な話、その継承が途絶えれば私達職人の長年磨き続けて来た技術や技も意味を無くすのです。
  
   
  


Posted by 京都桃玄  at 20:01京都桃玄のこだわり