有職お誂え雛人形工房 京人形司 京都桃玄(とうげん)

正絹唐織 有職雛 黄櫨染

正絹唐織 有職雛 黄櫨染



このお人形は特殊な柄合わせを施してます
通常の袖は一枚ものなので縫製の際約6mm柄が隠れてしまいます
少し見にくいと思いますが目打ち先部分のことです
通常は効率良く裁断して行きますので当たり前のことです

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


この約6mmの柄のズレを補正するべく新たに寸法を考えました
非常に手のかかる大変な作業です
また、必要になる生地も通常の物に比べ沢山必要になります
その必要な生地は通常の二倍とちょっとです
なので非常に希少価値の有るお人形になってます

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


胸元も柄合わせをしてます

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


しかし、この黄櫨染の生地は特別注文です
背中を見れば分って頂けるでしょう
柄がちゃんと上向きなのです
肩山を中心に柄が「上」を向く様に織り込まれてます
目打ち先の鳳凰の柄が「上」を向いてます

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


通常の生地ではこうなります
柄は逆さになります

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


このお殿様は本釈迦紐です
黄櫨染の生地を細い紐によって結んでます
これも大変細かな作業です

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


足袋も初の試みです
底が有る様に縫製してみました

正絹唐織 有職雛 黄櫨染



お姫様も左右対象で肩部分の柄を合わせてます

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


普通柄合わせは左右対象になる様に裁断し縫製します
表衣本着せ込みの寸法は身頃肩部分が広めです
柄の大きさを見て身頃から袖にかけ柄が続いていたら
腕折(かいなおり)をしても柄が綺麗に見えると思い
裁断箇所を考え仕上げました

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


表衣の柄の大きさ柄の間隔が寸法的に適当かと
裳袴(もはかま)下になりますが柄を合わせてみました
綺麗に柄が合ってます
自分でいゆうのも何なんですが
職人やな!」
そう思います

正絹唐織 有職雛 黄櫨染


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